天使のキス。
「悠…?」


悠を取り巻く空気がどんどんと冷たくなって、そんな悠を見ているのが怖くなったから、


「悠…?」


あたしは悠の肩をとんとんっと軽く叩いた。


その瞬間――…


「本人のオレだって、そのケーキを見るまでは忘れてたぐらいだ」


悠は吐き捨てるようにそう言って、テーブルにひじをついて、頭を抱えた。


「存在自体を祝ってもらえるなんて、そんなこと――…
幸せ以外の何ものでもねぇよ」

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