天使のキス。
「あっ…
っ…」


そう言ったっきり、次の言葉を続けることができない健ちゃん。


そんなに驚いた顔をして、いったいどうしたんだろう?


あたしもふらつく頭を向けて、健ちゃんの見つめる先を見たけど――…


さっきまでとなんら変わることのない病院内の光景が、そこには広がっていた。


それなのに、真っ青な顔をしている健ちゃん。


そんな健ちゃんが心配で、あたしは健ちゃんの服を引っ張った。


「どうしたの?」


「いや…
本当に…
本当に…」


「…?」
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