天使のキス。
「愛里ちゃん、何か知ってる?」


「え…っと」


やった。
やっと、あたしの番だ。


でも、何から話しだそう…。


あたしが何から話そうか一瞬躊躇した隙に、昴くんがあたしの腕をきつく掴んで言った。


「こっち来いよ。
じっくり、言い訳を聞いてやる」


あたしを見下ろすその瞳には、怒りと軽蔑の色が浮かんでいた。


昴くんは、女の子達が歓声をあげるテニス場をチラッと見て、引きずるようにあたしを建物の裏に連れて行った。


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