7 STARS

「晴輝は？何お願いするの？」

「俺…は…。」


珍しい…晴輝が言い淀んだ。
いつもならスパッと言うのに。


「…晴輝…？」

「なんでもない。
…行くぞ。」


繋がれた手が、一気に強くなる。
…ど、どうしたんだろ…晴輝…。


「ねぇ、晴輝。どうしたの？」

「…何が？」

「だって、顔…ヘンだよ？」

「お前と違って俺の顔は整ってねぇよ。」

「ってそうじゃなくて！…どうかした？」

「…ムカつくんだよ。」

「え？」

「さっきから、チラチラチラチラお前のこと見る男が多すぎてうんざりする！」

「え…？な…なに？そんなこと…？」

「そんなことじゃねぇよ！…あぁうぜぇ。つーか…心配。」

「…な…なんなの晴輝…今日、テンションの起伏が…。」

「今は俺がいるけど、いなくなったらもっとうじゃうじゃわいてくる…んだよな…。」

「…。」


がっくりとうなだれる晴輝。
…そんな姿が可愛くて、あたしは手を強く握り返した。