7 STARS
* * *


着いたのは、あたしの誕生日に来た…海。
ザザン…と波が寄せては帰る、そんな音しか聞こえない。


真冬の海は、とても寒い。
だけど、星はどんな場所で見るよりも綺麗だった。


「…綺麗…。」

「でしょう?ここはやっぱり…特別だから。」


ショウの横顔が、どこか…痛く見えてしまうのは…偏見、なのかな?
良く分からないけど、それでも…


「え…?」


砂の上に腰を下ろし、両膝を少し曲げ、その上に置かれたショウの手に自分の手を重ねてしまう。


「…夢…?」

「…彼女さんに…会いに来たんでしょう?」

「…半分、それ。でももう半分は夢と一緒に見たかったんだ、ここの星空。
あとは、想いを伝えようと思って。」

「…想い?」

「前に言ったよね、『俺が君を愛して、君が愛してくれるまではこの距離で』って。」


…あたしはコクンと頷いた。
その言葉なら、ちゃんと覚えてる。


『そばにいさせてほしい』
と言われた誕生日の夜。


あの日から、あたしは確かに変われたの。


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