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「ねぇ、夢。君は俺を愛してくれているのかな?」

「…え…?」

「俺はね、もうこの距離でいるのが辛いんだ。」


〝辛い〟
その言葉だけが頭の中でリピートされる。
…それは…どういう意味?


あたしが頭の中でぐるぐると思考を巡らせていると、ショウの空いているほうの手があたしの髪に触れた。


「…?」

「この距離で止めたくない。…もっと、触れたくなるんだ。」

「どういう…こと…?」

「俺は…夢のことが好きだよ。愛しくて愛しくて…たまらない。
だから、触れたい。今以上に、もっと。」


…ショウがなんだか違う人に見える。
今までのショウじゃ…ない。


「…ショウ、違う人…みたい…。」

「がっかりさせたとしたらごめんね。でも…もう抑えるの、正直限界なんだ。
いつの間にか、愛していたんだ。夢のことを。」


〝愛していた〟…?
ねぇ、それって…


「〝すき〟よりも…大きな…気持ちなの?」

「そう…だね。〝すき〟じゃ言い表せない…〝すき〟じゃ足りないんだ…。」



あたしの髪を指に絡めていたはずなのに、その動きを止め、ショウが少しだけ身を乗り出した。


髪が少しだけ引かれ、口づけを落とされる。

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