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そんな汐織を気にする様子もなく、齊藤は自転車に近付いていった。
汐織はドアを開け、足だけを少し出してその様子を見つめた。
そしてふと、視線を空へと移した。
「…キレーっ!!」
実は空を見ること、もっと言えば星を見ることが好きな汐織は、比較的鮮明に見える星たちを眺めながらほとんど無意識にそう呟いていた。
「何がだ?」
自転車を後ろの席を倒して押し込んでいる齊藤に、汐織の呟きは聞こえてしまったらしい。
「えっと…星です。」
「星?」
「齊藤先生はあまり星、好きじゃないですか?」
「好きも嫌いもないな。あまり見ない。」
「そう…ですよね…普通。」
「好きなのか、星?」
「はいっ!!大好きなんです。」
そう言った瞬間に、齊藤は目を丸くした。
…あ、またやっちゃった。引かれたかな、この感じ。
「あ、すみません。いきなり大声出しちゃって。」
「ああ…いや、大丈夫だ。」
齊藤は目を泳がせた。こんな齊藤はなかなか珍しい。
汐織はドアを開け、足だけを少し出してその様子を見つめた。
そしてふと、視線を空へと移した。
「…キレーっ!!」
実は空を見ること、もっと言えば星を見ることが好きな汐織は、比較的鮮明に見える星たちを眺めながらほとんど無意識にそう呟いていた。
「何がだ?」
自転車を後ろの席を倒して押し込んでいる齊藤に、汐織の呟きは聞こえてしまったらしい。
「えっと…星です。」
「星?」
「齊藤先生はあまり星、好きじゃないですか?」
「好きも嫌いもないな。あまり見ない。」
「そう…ですよね…普通。」
「好きなのか、星?」
「はいっ!!大好きなんです。」
そう言った瞬間に、齊藤は目を丸くした。
…あ、またやっちゃった。引かれたかな、この感じ。
「あ、すみません。いきなり大声出しちゃって。」
「ああ…いや、大丈夫だ。」
齊藤は目を泳がせた。こんな齊藤はなかなか珍しい。