その手で撫でて
なのに何で藍チャンはそんなに悲しそうな顔をするの?


俺、期待しちゃうよ?



神様、何も望まないから


今日だけ・・・これくらいは許して下さい・・


「藍チャンはいつも家事して、沙恵チャンの面倒みて偉いね。色々、ありがとうね」



言葉なんてどうでもよかった



君に触れたくて・・・


今にも泣き出しそうな・・・



俺はそっと藍チャンの頭に触れた




何度も何度も、その愛しい髪をこの手で撫でた。



君は・・・とても幸せそうにただ、立っていた





・・・美紀、ごめん
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