トリップ少女
「どうして?」
若菜は本当にわからないという顔をしてアルスランをみた
「年齢と見た目が伴わない不法侵入者だぞ。いきなり意味の分からない指輪をおいていくんだぞ。」
「あぁ、それね…あなたと話してたら慣れてきちゃった。」
若菜はえへへと笑う。
(ふぅん。肝が据わっているというか神経が図太いというか…いずれにしてもこいつは期待できるぞ。)
「では、期待しているぞ、若菜」
「期待されてもなぁ…でもがんばるよ!」
若菜が瞬きをしたときにはすでにアルスランの姿はなく、窓が全開になってカーテンがはためいていた。