月夜の太陽
『どこに行こうとしているの?』
「どこだと思う?」
『その様子だと教えてくれる気はなさそうだ』
私はロナウドに「いいところに行きましょう」と言って並んで歩いている。
いいところだなんて言っておきながら、ただ単に私があの賑やかな場所にいる事に耐えかねただけ。
あそこにいると、街に行っていた時のことを思い出すから。
「着いたわよ」
『…薔薇の香り』
「そう、ここは我が城自慢のバラ園よ」
私はバラ園の扉を開き、ロナウドを中へと招き入れた。
ロナウドは目を輝かせ、ゆっくりと中に入ってきた。
『凄い……』
「お父様がこのバラ園を作らせたんですって、お母様と恋人になってから」
『ずっと昔からシエル様はローズ様のことを愛しているんだね』
愛…今の私たちに無いもの。
これからもきっと愛は生まれない。
「どこだと思う?」
『その様子だと教えてくれる気はなさそうだ』
私はロナウドに「いいところに行きましょう」と言って並んで歩いている。
いいところだなんて言っておきながら、ただ単に私があの賑やかな場所にいる事に耐えかねただけ。
あそこにいると、街に行っていた時のことを思い出すから。
「着いたわよ」
『…薔薇の香り』
「そう、ここは我が城自慢のバラ園よ」
私はバラ園の扉を開き、ロナウドを中へと招き入れた。
ロナウドは目を輝かせ、ゆっくりと中に入ってきた。
『凄い……』
「お父様がこのバラ園を作らせたんですって、お母様と恋人になってから」
『ずっと昔からシエル様はローズ様のことを愛しているんだね』
愛…今の私たちに無いもの。
これからもきっと愛は生まれない。