月夜の太陽
お父様はお母様に苦笑いを見せ、私の方へ向き直した。



『ルナ、城下町へ行くことを許そう』

「本当!?お父様、お母様ありがとうッッ!!」

『但しいくつか条件がある。それが全て守れるならだ』

「…条件?」



ずっと真剣な顔で話していたお父様の顔が更に真剣になる。


私は思わず唾を飲み込んだ。


きっと会議や商談をする時のお父様ってこんな感じなんだわ。



『純血だとばれない様変装をすること、、日を跨ぐ前に必ず城へ戻ること、常にサハルドと行動すること、それから正体がばれてしまった場合と、私たちが危険だと判断した場合は城下町へはもう行かないこと。この条件を守れるかい?』

「絶対に守るわ」

『…分かった。では、すまないがサハルド、ルナに付き合ってやってくれるか?』

『かしこまりました。何があっても必ずお守り致します』

『あぁ、宜しく頼むよ』






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