月夜の太陽
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目覚めてから1週間が過ぎた。


今は普通に生活できるくらい体力は回復し、お城の中を自由に動き回っている。


だけど、ソルは目を覚まさない。


毎日時間がある時はソルの元を訪れて話しかけたりしている。


決して泣かないようにと胸に誓って。


部屋で1人項垂れていると、ドアがノックされ顔を見せたのはリオだった。



「今日も心配して来てくれたの?」

『ここ最近は皆がいて賑やかだったのに、リリアさんたちはもう街の生活に戻っちゃったからね』

「寂しいけど、それぞれ居場所が違うんだよね。街の人たちはあのお店が大好きだから、リリアさんたちの帰りを待ってたわ…きっと」

『そうだね』



三日前にリリアさんたちはお店を再開させるため街に戻ってしまった。


この城には今も眠っているソルだけが残っている。


街の人たちには隣町の親戚のところへ用事があって、長い間留守にしていたと話しているようだ。


今回の騒動を民は知らないため、疑う者は誰一人としていないだろう。






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