月夜の太陽
部屋にいた使用人たちに外に出るように伝え、ドレスや靴、アクセサリーで散乱している部屋に私とロナウドの2人だけになった。


靴もアクセサリーも決まっていて、後はそれに合うドレスを選ぶだけだ。


だけど今はまだ目の前にいるロナウドが選ぶことを許してくれなさそうだ。



『私と一緒になるのではなく、ソルと一緒になるべきだ。君は間違った道を選ぼうとしているんだよ』

「自分の人生くらい自分で決めるわ。間違っているかどうかは私が判断することであって誰かが口を挟むことは許さない」

『私は納得できない』

「納得できなくても、私と結婚すれば幸せになれる。そうでしょう?」



口を開きかけたロナウドは口を紡ぎ黙り込んでしまった。


そして沢山あるドレスの中から黒のシンプルなドレスを選び、私の体に当て切ない笑みを浮かべた。



『何色にも染まらない高貴な黒。ルナが着たら黒でも華やかな色になるんだろうね』

「ありがとう、これにするね」

『………本当にいいの?』

「ロナウドが選んでくれたドレスだもの、喜んで着るわよ。それに、買ってもらったブローチとも相性がいいと思うわ」

『そうじゃない……そうじゃッッ』

「もう決めたの」



私はロナウドの言葉を遮り最後まで聞かなかった。


ドレスの話で本題の話を濁し、もうそれについては話す必要はないということをロナウドに察してもらいたかった。






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