ちぐはぐ遠距離恋愛
「たかす…あ!!」
あたしは昼間の変な先輩を思い出した。
「その人、変な人ですよね?」
「え?」
「昼休みに、何かおかしなことばっかり言ってたんですよ。
あたしが、見た目は何だっけ…あ、中身は男の中の男…で有名だとか。
あと、あたしがかわいいとか、お姫様だとか……」
「あながち嘘じゃないよね」
「は?」
「確かに真白ちゃんの名前を知らない人はいないんだ」
葵先輩の優しい声にあたしはガックシうなだれる。
「コウは何というか、馬鹿で幼稚だね」
実奈先輩は呆れたように言う。
「それはわかります」
あたしは深々と頭を下げる。
(やっぱり変な人だったんだ)
もう関わらないようにしよう。
「コウと何があったの?」
「えっ」
「いや、あの…特には」
「コウはロリコンだからね。かわいい子は大好き」
「それならしん「気をつけてね、真白ちゃん」
あまりにも葵先輩が真剣に言うもんだからあたしは思わず頷いてしまった。