朝が待てなくて
「樹だって素敵だよ?」
あわててそうつけたしたら、樹は微妙な顔をしてつぶやいた。
「お世辞はいいです」
プフフ。
「それにホントはわたし達が23歳になる頃、樹はもっともっと大人になってるんだよ? えっと……29か30歳? スゴイ」
「へ? サンジュー?」
と彼は素っ頓狂な声を上げた。
「うわ、俺30になっても成長してなかったらどうしよう?」
なんてあせりだす。
「大丈夫! なんたって樹は太陽だからね、きっとカッコイイ30歳になってるよ」
目をキラキラさせてガチで言ったら、樹はすごーく迷惑そうな顔をした。
「お前なぁ、俺のこと太陽とか言うのやめろよ。バカだと思われるぞ」