朝が待てなくて
それを言えなかったのは
樹にそう思っていてほしかったから
わたしだけが樹のことを太陽だと思ってるって
わたしだけが樹のことを大好きだって
わたしだけが樹のことをわかってるって……。
髪を撫でてくれる彼の背中に腕をまわして、ギュウッとしがみついた。
「真琴?」
缶コーヒーを持ってないほうの片腕だけで
樹はわたしを抱いてくれた。
「なんでそんなに可愛いんだ?」
わたしの頭にあごを乗せて、低い声がささやく。