朝が待てなくて
みんなのところへ戻るには、まだもうちょい木の間を行かなくちゃならない。
前を行く樹の指先に目が行く。
手…つなぎたいな。
手を引いて欲しい。
前は「ん」って当たり前みたいに大きな手を差し出してくれたのに…。
人の気も知らないで、樹はズンズン歩いて行く。
もう着いちゃうじゃん。
う……
えいやって、自分から樹の手を掴んだ。
振り払ったりしないよね?
「お、怖いか?」
なんて彼は優しく笑う。
「道になってないからな、ここ」
怖くなんかはちっともない…!