朝が待てなくて

彼女は自分の席に鞄だけ置き、わたしの後ろの椅子を借りてまたおしゃべりを続ける。



「それにしても、お花見デートよかったよねー、真琴」


「えへへ、うん」


既に電話で報告済みだが自然とその話になる。


「いや、よくやったよ真琴。目標二つも達成しちゃったじゃん」



えっと、目標っていえば…

1.樹に彼女がいないか確認すること
2.樹に自分を女として意識させること
3.樹に告白すること




「え、1コしか達成できてないよ? お弁当シクッたって言わなかったっけ?」


ポイントゲットできなかったもん…。



「大丈夫。もう樹クンは真琴のことを女の子として意識してるから」


なんて現場にいなかったくせに、サホリンは断言した。


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