朝が待てなくて
「手つなぐとき、彼照れてたんでしょ? 以前とは違うって」
「ああ…そんなこと言われたような…」
「ならクリアじゃん。あとは告白だよね」
とサホリンが嬉しそうに腕組みをする。
「あ、でも…告白はまだいいや」
わたしは慌てて彼女を見た。
「何で?」
「遊びに誘ってくれるって言ってたから、しばらくはそれで十分かも」
振られたら遊べなくなっちゃうもん。
するとサホリンは思いがけないことを言った。
「あー、まぁ告白は、するよりされたいもんね」
いやいや、そういう問題じゃなくて…。
「うん、楽しくデートを重ねるうちに、既成事実を作っちゃうってのもいい手かもしんない」
彼女が目を輝かせた。