HOPE
手の温度や感触が直に伝わって来る。
「大丈夫だ。僕はそんな事、気にしないから」
「うん。ありがとう」
三学期になり入試が終了すると、天道に会う事も少なくなった。
最後に天道に会ったのは、始業式の時か。
話しによると、かなり偏差値が上の方の大学を受けたらしい。
三年生は自由登校という事もあり、殆どの生徒が学校へ行っていない。
もちろん、僕もそうだ。
それに学校へ行って、天道がいないのなら、行っても意味がない。
机の上のノートパソコンを開き、試験結果の確認サイトを開いた。
今日は合否の結果発表だ。
滑り止めとして受けた、第二希望の大学は受かったのだが、今回はとても不安だ。
何しろ、第一希望。
つまり最も偏差値が高いのだ。
恐る恐るマウスを動かしていると、携帯のバイブレーションが突然鳴りだす。
何事かと携帯を開くと、天道からメールが来ていた。
今日は合格発表だろ? 一緒に行ってやる。
「ネット使って見ようと思ったんだけどな……」
折角の誘いだ。
一緒に行く事にしよう。
合否の発表場所となる大学は、近所のバス停から一本で行く事が出来る。
天道にメールを返信し、財布と受験票を持って家を出た。
天道は僕よりも先にバス停にいた。
「久しぶりだな」
そう言って、天道はコートのポケットからカイロを取り出し、それを僕に差し出す。
カイロの袋には、この時期流行りの合格という印字がされていた。
「ありがとう」
「油断するなよ。結果はまだ分からないんだから」
天道と話したのは久しぶりだ。
だからこそ、なんだか安心した。
「大丈夫だ。僕はそんな事、気にしないから」
「うん。ありがとう」
三学期になり入試が終了すると、天道に会う事も少なくなった。
最後に天道に会ったのは、始業式の時か。
話しによると、かなり偏差値が上の方の大学を受けたらしい。
三年生は自由登校という事もあり、殆どの生徒が学校へ行っていない。
もちろん、僕もそうだ。
それに学校へ行って、天道がいないのなら、行っても意味がない。
机の上のノートパソコンを開き、試験結果の確認サイトを開いた。
今日は合否の結果発表だ。
滑り止めとして受けた、第二希望の大学は受かったのだが、今回はとても不安だ。
何しろ、第一希望。
つまり最も偏差値が高いのだ。
恐る恐るマウスを動かしていると、携帯のバイブレーションが突然鳴りだす。
何事かと携帯を開くと、天道からメールが来ていた。
今日は合格発表だろ? 一緒に行ってやる。
「ネット使って見ようと思ったんだけどな……」
折角の誘いだ。
一緒に行く事にしよう。
合否の発表場所となる大学は、近所のバス停から一本で行く事が出来る。
天道にメールを返信し、財布と受験票を持って家を出た。
天道は僕よりも先にバス停にいた。
「久しぶりだな」
そう言って、天道はコートのポケットからカイロを取り出し、それを僕に差し出す。
カイロの袋には、この時期流行りの合格という印字がされていた。
「ありがとう」
「油断するなよ。結果はまだ分からないんだから」
天道と話したのは久しぶりだ。
だからこそ、なんだか安心した。