* 王子と契約彼女 *
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ごめんね、なな。
委員会遅くなりそうなんだ‥
今日行けないや‥(;_;)(涙)
一緒にいけなくて本当ごめん
ちかと楽しんできてね☆
真由美
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「(真由美来れないのかぁ‥)」
がっかりしている私に追い撃ちが。
プルルル――♪
私の携帯にかかってきたのはちかから。
「ちかー?まだー?」
「ななーごめんー!!今日バイト入ってたのすっかり忘れてたんだ‥私は行けないけど、真由美と楽しんできて!」
「え、えええ?!ちょ、真由美も来れな‥」
「わっ店長呼んでる!本当ごめんね、なな!はーい今行きまー‥」
‥‥‥ツー、ツー
「(えぇぇえぇぇ‥‥‥‥)」
「どした?」
あからさまにがっかりしている私に、"優くん"は心配そうに私の顔を覗いてきた。
「うおっ///」
思わず声に出てしまった私。
"優くん"はそれを気にせず、こっちを見てる。
「友達来れなくなったみたいで‥」
「え?!まぢかあー‥じゃあ一人?」
「はい(涙)‥帰ります‥‥」
「ちょっとまって」
背中を丸めながらトボトボ帰ろうとする私を、"優くん"は呼び止めた。
「俺と行く?!せっかくここまで来たんだし」
「(ままま、マヂデスカッ?!)」
続けて"優くん"は言った。
「俺今暇だし、俺もカラオケ行きたくなってたんだよ!すごく行きたそうだし、ちょうどいいよ!な?行こっ」
「‥!ちょっ‥///」
"優くん"は私の腕を掴んで、あの天使のような笑顔で走り出した。