愛情狂現-2人の日常-
私はゆっくりと愛でるように秋の柔らかい髪を撫でる。
「死んじゃやだよ」
「死なないよ、僕は・・・春を一人にできないから」
「うん。ひとりぼっちはやだからね」
「すぐ治すから・・・・・・少し寝るよ・・・・・・」
そう言うと秋は、すぐに寝息を立て始めた。
疲れが溜まっていたのかもしれない。
何しろ、家事の全てを秋はやってくれているから。
私が手伝おうとすると止めるし、無理しないでほしいのだが―――。