愛情狂現-2人の日常-
「どうして?あれを作ったのは私だよ?」
「・・・そう・・・それならいいんだけど」
「そうだよ。秋、ちゃんと寝てて?」
「うん。・・・じゃあ、春も一緒に寝よ?」
腕を引っ張られ、そのままベッドに倒れ込む。
秋はぎゅっと私を抱きしめると、静かに呟いた。
「嫌な夢、見たんだ」
「・・・うん」
「春が、遠くに行っちゃう夢」
「・・・うん」
「誰かが春を連れてっちゃうんだ」
「・・・うん」
「僕は止めようとしてるんだけど、どんなに叫んでも春には届かないんだ」
「私はどこにも行かないよ」
「・・・そう、だよね・・・」
そうして秋はゆっくりと眠りに落ちていった。