愛情狂現-2人の日常-
それから3日後。
すっかり復活した秋は、いろんな意味で“いつも通り”に戻っていた。
「春、どこ行くの?」
「えっと、買い物行こうと思って」
「そんなの僕が行くから、春は必要以上に家から出ないで」
彼はにこやかに笑みを浮かべて、その手に握られたものを私の前にかざして見せた。
「…あの、秋…?それは、何ですか?」
「これ?これは所謂拘束具だよ?」
それは見ればわかる。
問題はその使い道だ。
疑惑まじりの視線を秋に向けると、それに気付いたか彼があぁ、と声をもらした。


