幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
そうか。

ついにホークも花嫁を迎えるんだ。

どこのレディだろう?

きっと、先代伯爵夫人のように有力な貴族のお姫様なんだろうな……


「結婚式は万聖節あたりでしょうかね?」


「イアンの間抜けさから言ったら、冬至祭までかかるのではないかしら」


先代伯爵夫人の口の悪さがおかしくて、

あたしは息が詰まりそうになって、


その後……


涙がこぼれた。


ホークも遠い存在になってしまう。

ショーンがそうなってしまったように。


「隠し事をしているのはそっちじゃないの」

あたしは小さくつぶやき、涙を拭いた。


それから、ミリーが何かしゃべるのを待って、『ミリー? いる?』とその場で言った。

ミリーが部屋の中から返事をする。

あたしは開いた戸口から顔を出した。

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