飛べない黒猫
サンドイッチを食べ終えて、ゆっくり紅茶を飲む。
真央は色鉛筆を手に、デザイン画を描き進めていた。
「そうだ!新しいペットを作ったんだよ。
名前が真央っていうの。
パソコン持ってるんだよね、入れてあげる。」
意味がわからない真央は、キョトンと蓮を見る。
「ほら、引越の日に、俺の部屋のパソコンで飼ってるピーちゃんに餌をあげたでしょ?
覚えてる?」
あっ…思い出した、という顔。
「新しい仲間ができたんだよ、ピーちゃんに。
真央ちゃんのパソコンに入れてあげる。
パソコン見せてもらってもいい?
2Fの部屋にあるの?」
コクリとうなずく。
「よし、決まり。
データ入れてあげるから、真央ちゃんのパソコンの電源入れておいてくれる?」
真央は立ち上がり、小走りで2Fの自分の部屋に行った。
蓮も部屋に戻って、データーの入ったUSBメモリを手に、2Fに上がった。
真央の部屋は2Fの南側、8畳ほどの広さで片側の壁一面が本棚になっていた。
絵本や図鑑や書籍がびっしりと詰まっていた。
外の世界を嫌った彼女にとって、これらの本が知識の源だったのだろう。
棚には額に入った小さな絵や人形、ぬいぐるみ等の女の子らしい小物。
その奥の机の上に、ノート型パソコンが開かれていた。
「ここに入ってるんだよ。」
蓮はUSBを見せて、真央のパソコンの裏に差し込んだ。
画面を開きカチャカチャと操作すると数分で画像が現れた。
「これが、真央魚で…これがクロオ魚。
良く出来てるでしょ。」
青い画面の中をゆらゆら泳いでいる白い魚には、黒髪がなびくようなトサカがあって、大きな黒目はパッチリと長いまつ毛があった。時々まばたきするのが愛らしい。
その後ろを、真っ黒で小さな魚が泳いでいる。黒い魚には赤い首輪が付いていた。
…掴みはバッチリだ。
真央は目を輝かせて喜んでいる。
真央は色鉛筆を手に、デザイン画を描き進めていた。
「そうだ!新しいペットを作ったんだよ。
名前が真央っていうの。
パソコン持ってるんだよね、入れてあげる。」
意味がわからない真央は、キョトンと蓮を見る。
「ほら、引越の日に、俺の部屋のパソコンで飼ってるピーちゃんに餌をあげたでしょ?
覚えてる?」
あっ…思い出した、という顔。
「新しい仲間ができたんだよ、ピーちゃんに。
真央ちゃんのパソコンに入れてあげる。
パソコン見せてもらってもいい?
2Fの部屋にあるの?」
コクリとうなずく。
「よし、決まり。
データ入れてあげるから、真央ちゃんのパソコンの電源入れておいてくれる?」
真央は立ち上がり、小走りで2Fの自分の部屋に行った。
蓮も部屋に戻って、データーの入ったUSBメモリを手に、2Fに上がった。
真央の部屋は2Fの南側、8畳ほどの広さで片側の壁一面が本棚になっていた。
絵本や図鑑や書籍がびっしりと詰まっていた。
外の世界を嫌った彼女にとって、これらの本が知識の源だったのだろう。
棚には額に入った小さな絵や人形、ぬいぐるみ等の女の子らしい小物。
その奥の机の上に、ノート型パソコンが開かれていた。
「ここに入ってるんだよ。」
蓮はUSBを見せて、真央のパソコンの裏に差し込んだ。
画面を開きカチャカチャと操作すると数分で画像が現れた。
「これが、真央魚で…これがクロオ魚。
良く出来てるでしょ。」
青い画面の中をゆらゆら泳いでいる白い魚には、黒髪がなびくようなトサカがあって、大きな黒目はパッチリと長いまつ毛があった。時々まばたきするのが愛らしい。
その後ろを、真っ黒で小さな魚が泳いでいる。黒い魚には赤い首輪が付いていた。
…掴みはバッチリだ。
真央は目を輝かせて喜んでいる。