Rose of blood *short story*
エリーを探しに行こうと何度も思った。
でも、あの時のエリーの顔を思い出すとできなかった。
俺は蹲りずっと同じ場所に座っている。
血を飲んでいないからか、体に力が入らない。
エリーは新しい人生を…と言ったけど、このままここで死ぬのも悪くないと思った。
『おい、大丈夫か?』
顔を上げると、がたいのいい大柄な男が立っていた。
『そのままだと死んじまうぞ』
『…そうだな』
『そうだなって、おめぇよぉ…。名前何てんだ?俺はジオラだ』
『名前は……ない』
ジオラという男は片手で頭を押さえ、あからさまに困ったというような顔をする。
名前はない…これでいいんだろ?
エリー………。
でも、あの時のエリーの顔を思い出すとできなかった。
俺は蹲りずっと同じ場所に座っている。
血を飲んでいないからか、体に力が入らない。
エリーは新しい人生を…と言ったけど、このままここで死ぬのも悪くないと思った。
『おい、大丈夫か?』
顔を上げると、がたいのいい大柄な男が立っていた。
『そのままだと死んじまうぞ』
『…そうだな』
『そうだなって、おめぇよぉ…。名前何てんだ?俺はジオラだ』
『名前は……ない』
ジオラという男は片手で頭を押さえ、あからさまに困ったというような顔をする。
名前はない…これでいいんだろ?
エリー………。