【短編】メガネ女の悲劇
色っぽい黒髪。
おっきい二重のお目目。
薄い唇。
そして何より、かもし出す雰囲気が優しくて、でもどこか色気があって……
前々からかっこいいとは思っていたけれど。こんなイケメンに抱かれたのか……あたし。
って、なに考えてんだ!
あたしにはジュンが居るじゃないか!
そこまで考えてハッとした。
「ゆ、優斗くん!」
あたしの服を渡してくれた優斗くんを見つめる。
多分、目は合ってる。
相当目が悪いから、あたし。
目が合ってるのかさえ、わからない。