【短編】メガネ女の悲劇

「か、可奈!?」



気づいたらジュンの前に立っていた。


無駄に高い猫なで声で「だれぇ?」って、こっちの台詞だコノヤロウ。



「何してるの?ジュン」


「なにって……」



浮気だよね。

聞かなくても分かってるよ。


スーっと息を吸い込む。



「なめんじゃねぇーべ!このバッキャローべが!!」



おもいっきり、ジュンの顔面に鞄をぶつけてやった。

ふんっ、田舎っ子をなめんなよ?


目が点になっている二人を睨み付けてから、あたしはその場を去った。
< 20 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop