夢へ走れ!! ~小さな夢の向こうには~【完】
体育館の応援席に入ると、まだ人は疎ら。
いるのは、1回戦に出場する学校の選手と2回戦に出場する選手だけ。
男バスは自分の荷物から水筒やタオルを出し、バッシュを履くと次々下に降りて行く。
女バスはと言うと、バッシュを履いて人と話したりと、リラックスしていた。
ふと近くにいるゆりあに、話し掛ける。
「ゆりあ、どうするの?まだ男バスの試合始まらないし…アップするには早くない?」
「そうなんだよねぇ~……どうする?取り敢えずボールでも触っとく?」
う~ん、と唸りながらゆりあが言う。
「下手に今走ってもねぇ…」
ゆりあの隣にいた奏音が、同じように唸った。
「男バスの試合ってあと何分後くらい?」
あたしがそう聞くと、
「2、30分後かな…」
とゆりあが答える。
未だに唸っている2人を見て、フフッと笑って言った。
「んじゃぁさ、競争しようよ」