新撰組恋絵巻(完)
巡察といってもやることは結構地味だったりする。
不逞浪士の取り締まりはもちろんだけど、実際は喧嘩の仲裁とか食い逃げを捕まえたりとか…そんなのばっかりだ。
何か大きな捕り物があれば俄然やる気出るんだけど…。
――そんなことを思っていると
「組長!!」
別の道を見回っていた隊士達が血相変えてやってきた。
この様子だと、ただ事ではないらしい。
「どうしたの?」
「は、はい。実は何者かによって斬り捨てられている浪士達の死体が…」
「案内して」
隊士に案内され、辿り着いた先で僕が見たものは…
「随分、派手にやったみたいだね」