新撰組恋絵巻(完)
帝は見つかったというのに私の気持ちは晴れぬまま島原を後にした。
屯所に戻る途中、そのことを原田さんに説明する。
「そうか。良かったな、知り合いが見つかって」
「……はい」
「にしては、あんまり嬉しそうじゃねぇな」
「やっぱりそう見えます?」
別れ際、帝に言われた言葉が耳から離れない。
「そんな顔で屯所に帰ったらみんな心配するぞ。とくに総司辺りはな」
「はい」
確かに原田さんの言う通りかもしれない。
くよくよしていても仕方がないし、このことは必要以上に考えないようにしよう。
「相談ならいつでも乗るからよ」
「ありがとうございます」
屯所に戻ってくるなり、私はすぐさま土方さんの部屋へと向かった。
「土方さん、夜分すみません。起きてます?」
すでに子の刻を回っていたが、部屋の明かりはついている。
「ああ。入れ」