Mind of ice
「幻惑の魔女から逃げられると思ってたのかしら。あなた楽しいわね。」

片膝つくセリアに近寄ると、クイッと顔を持ち上げた。

「綺麗な顔。この顔が恐怖と絶望で歪む顔見れないなんて。」
また、クスクスと笑いながら入口に歩む偽セリア。

「あなたの相手はこの子達が相手してくれるわよ。」

そう言うと、先程まで人間の男だった2人がゴブリンになっていた。

「あなたは、彼らを相手に何分耐えられるかしらね。」

そう言いながら、偽セリアは部屋の外に出て行ってしまった。
部屋には、よだれを垂らしながらジロジロとセリアを眺めるゴブリンが2体が残った。

セリアはこれから自分の身に起こるだろう惨劇に体が震えていた。
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