STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
ふてくされた顔で突っ立つ
あたしを、那智は『座れよ』
と言ってソファに誘導した。



そして自分は斜め前の
テーブルに浅く腰を預けて
立って、ゆっくりと話し出す。



「オレは日下 那智、歳は27。

ここで一人暮らししてる」



「そんな事は昨日聞いたわよ!」



厳密には歳を聞いたのは
今が初めてだけど、まぁ
だいたい予想通りの年齢
だったからスルーした。



「仕事は? その歳で
こんな生活してるんだもん、
どーせロクな仕事じゃ
ないんでしょ?」


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