STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
言いながら那智が鍵盤の
ひとつに指を落とすと、
ポーンという澄んだ音が
部屋に響いた。
「けど、色々やってた
せいでスケジュールちょい
厳しくてさ。
多分今日と明日は徹夜♪」
冗談みたいに言って自分で
クスクス笑ってるけど、
あたしはとても一緒に笑う
状態じゃない。
逆にキッと眉を吊り上げて
那智に詰め寄った。
「意味わかんない。
ちゃんとわかるように
説明して!」
すると那智はヒョイと肩を
すくめて、
「わめくなよ。
汐音こそ、もう少し世情に
詳しくなれ。
――知りたいなら、そこの
棚見れば」
_
ひとつに指を落とすと、
ポーンという澄んだ音が
部屋に響いた。
「けど、色々やってた
せいでスケジュールちょい
厳しくてさ。
多分今日と明日は徹夜♪」
冗談みたいに言って自分で
クスクス笑ってるけど、
あたしはとても一緒に笑う
状態じゃない。
逆にキッと眉を吊り上げて
那智に詰め寄った。
「意味わかんない。
ちゃんとわかるように
説明して!」
すると那智はヒョイと肩を
すくめて、
「わめくなよ。
汐音こそ、もう少し世情に
詳しくなれ。
――知りたいなら、そこの
棚見れば」
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