片翼の天使(短)
神様からの贈り物
家に帰ると心配そうな両親とカナエの顔。

『どこに行ってたの!?』

お母さんが怒って言った。

『ごめんなさい。』

皆に頭を下げた。

『また…前みたいなことがあったんじゃないかって心配だったのよ!カナエちゃんも一緒に色んな所を探してくれたんだから!』

お母さんの言葉を聞いたカナエが、私に近づき、

『いいんです。無事に帰ってきたから。』

そう言って、私に抱きつき泣き出した。

『ごめんね。心配かけて、本当にごめん。』

私、キラといる間、皆のことを考えてなかった。ちょっと考えれば、心配するって分かったはずなのに…。

『ごめんね。』

皆に謝り続けた。



真っ暗な部屋に戻ると、月の光がシャワーのように射し込んでいた。
電気をつけずに、そのまま窓辺に座り、月を見上げる。
手が届きそうな大きな満月で凄く綺麗。

羽根を戻す方法がハッキリと分かったわけじゃないけど、なんとなく別れが近いことを感じて、その夜はほとんど眠れなかった。


というよりキラを想っていたくて、眠りたくなかった。


キラと過ごした日…まだ胸がドキドキする。


キラの笑顔が、目にやきついて離れない。


キラで胸がいっぱい。


ずっと一緒にいたい‐。
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