コンパスで作る地球
「はい。倉橋さん?」
悠長に漆原クンが私の方を向く。そして私は漆原クンの両手をとって強く握る。
このまだ予想に過ぎない未来を現実にさせるためにも……
「勿論。漆原クンは私のライバルである!だけど吉野クンを三位にさせることに関しては完全に仲間!」
そう……ただのライバルじゃない。これも……
漆原クンに伝わるように真剣な表情で語り掛けた。
「倉橋さん……」
「絶対に頑張ろうッ!」
「はいッ!これはいわゆる昨日の敵は今日の友なのだー!」
見事。仲間をゲッー-ト!
「ウハッ!よっしゃー!イェイ!」
天井に向かって喜ぶ私。勝利のガッツポーズ。
「おいッ!何で悪の組織ができてんの?別に俺はそんな戦う気とかないんだけど……」
「無事を祈るぞ……達者でな。」
尾田クンが泣いたふりをして吉野クンの肩にポンと叩く。
「就也ッ!お前は人事にしてんだよ?お前もテスト受けるんだぞ?」
「分かってるよ。だからこうやって勉強してるし。」
何故か得意気に参考書を上に挙げる尾田クン。
「だから。受験を甘く見ているところが俺は……」
[キーンーコーンーカーンーコーン]