コンパスで作る地球



「今すぐ自分の頭を冷やしてきやがれ……」


教室のドアに立っているのは熊のような大きな体の持ち主。鬼のような目付き。恐ろしき国語の教師の柳澤が立っていた。


「仁王立ち……」


「学校に鬼が……」


ドスドスと吉野クンの方に近づいていく。そして顔の目の前までの距離になる。


「おい?吉野……予鈴が鳴ってんの気付いてねぇーのか?学校中お前の声で響いてるぜ。あっ?」


「あっ先生その……」


「フハァッ……何だ言い訳か?俺の大嫌いな言い訳かー?」


教室が一瞬で凍り付いた。生徒全員がこちらの様子が気になるみたいだけど柳澤が恐ろしくて視線は下を向く。


柳澤のこういう風景はもう見慣れたもの。自分が教師だからということを棚に上げて偉そうにして生徒を脅す。


最近機嫌が悪いって噂は聞いていたけど……ここまでとは。それによりによって何でこいつが……


そもそも本当にこの人教師?教師免許持ってるんだろうか?こんないかつい顔の持ち主でも合格できるんだ。


相当な恐怖に誰もが動けずに授業の時間が過ぎていく。


私たち五人も同じ。真子と私が席に着いていてその周りに尾田クンに漆原クン。


そして吉野クン。目の前には柳澤。


「…。」


「あ?ちゃんとと口があるだろ?しゃべれ……」


[カシャリッ]



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