コンパスで作る地球
「イエス。」
「頬っぺた膨らんでた。」
真子と吉野クンが一定のトーンで教えてくれた。
「そんな……怒ってるわけじゃないもん……」
そう。ただ無神経って思っただけだし。吉野クンはどう考えても何か悩み事があるはずなのに。
それを気にせずに保健室で寝れるなんてひどいよ。中学からの友達なんでしょう?
だったらもう少し気に掛けてあげても良いのに。
「ごちそうさま!」
真子がお弁当のふたを閉めて片付ける準備をし始める。
「おーい。紗耶香チャン?教室戻ろう。」
吉野クンも椅子を直しながら私の顔を覗き込む。
「…。」
[ジー-ッ]
それに私は下から吉野クンをじっと見る。絶対に何か嫌なことがあるはず。
「聞こえてる?」
「…。」
[ジー-ッ]
もしかしたら顔に書いたあったりするかも……
「俺になんかあるの?」
「…。」
[ジー-ッ]
「紗耶香ッ!」