コンパスで作る地球
「教えてあげるよ。」
ニコリといつもみたいに例の笑顔になる吉野クン。
「本当にッ?」
私の気持ちは一気に明るくなっていった。
諦めかけていたのにまさかの答えが返ってきた。てかこんなにすんなりと聞き出せるだなんて。
「たってずっとそんな風に見られてるのも面倒だし。」
ため息混じりにそう言ってシャーペンを自分の顎下へと持っていった吉野クン。
迷惑でしたか?
別に答えてくれる理由なんて気にしないよ。たぶん私のくどい……じゃなくて。熱心な想いが通じたんだよね。
「全力で相談に乗るッ!」
私は立ち上がって吉野クンの方の机にまえのりになる。
きっと私の目はメラメラと燃えていると思う。
やっぱり吉野クンはそんな冷静に言うけどきっと相談したいんじゃんか。結構あまのじゃくだなぁ。
かってに想像をして私がニタニとタ笑っていると吉野クンが私の顔の前に右手のひらを出してきた。
きっとストップのサイン。
「そのかわり。紗耶香チャンについて教えてよ?ずっと俺気になってたんだよ。それが条件ね。」
えっ?私のことを教えて?って。出された条件が私って……何で私のことを?
恥ずかしくなってまえのりになっている体勢を直して自分の席に着いた。
「私?って何を?」
いくら考えても思い当たる節は一つもなかった。混乱した頭は忙しくなる。
「それは……」
「それ…は?」