コンパスで作る地球



「紗耶香チャンの問題集。」


「はい?」


吉野クンが今見ているのはまさにさっきから私が死ぬ気で解きまくっている問題集。


そんな……問題集だとか。


的から外れたその答えに何だか私は笑えずそして怒れず。私の考えた何分間を返してはいただけないだろうか?


私は全く意味の分からない気分にまた悩みだす。


はっきり言ってこの問題集は特別でも非売品の物ではない。近所の書店でランダムに買った。それだけなのに……


気になるって……


「出版社とか?」


「違うよ……」


思いついた答えをあっさりと否定された。


だってさ。本についてのことだなんてね?そのくらいしか分からないしさ……


問題集?問題集?……出版社じゃなくて。……値段?別に高くないし…安くないし。


問題集をパラパラとめくってみたり表紙や裏表紙に何かついているか確かめた。でもやっぱり普通の問題集。


「じゃあ……何なのさ。もうはっきりと教えてよ。」


ほんの少しだけ苛立つ。


「じゃあ単刀直入に言うよ。」


単刀直入って言うけど全然直入じゃないし……こんなにもったいぶって。


「どーぞ?」


機嫌を損ねた私はわざと吉野クンからの視線を外す。それを吉野クンがクスリと笑う。


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