コンパスで作る地球
廊下中。私と尾田クンのおいかけっこに野次馬が耐えなかった。どの教室の窓からもたくさんの生徒がのぞく。
「いひひひッ!。就也が女子にストーカーしてんぞーッ!」
「うっせぇ柊!後で殺すから待ってろよぉぉお!絶対に殺すからなぁぁあ!」
指を指して大爆笑。あまりの笑い方に腰が曲がって体勢が後ろに反る柊クン。
頭から落ちそう……去年同じクラスだった気がする。
尾田クンは柊クンに文句を言うけどノンストップで走る。逆に諦めてもらったら困る。
その叫びによって更にまた野次馬が増えた。人が多いとぶつかりそうで走りにくい。
そしてやっと目的地の人があまり居ない屋上に繋がる階段。そこまで私が先頭でその後ろを尾田クンが追ってきた。
引退したといえよく文化部の私が運動部バリバリの尾田クンに勝てたと思うと自分を誉めたくなる。……奇跡だと考えるけどね。
「えッ?」
「だから。んなことは前から知ってたよ。」
私は酸欠状態で昨日の図書館でのことを全部話した。吉野クンがずっと尾田クンに対してどんなことを想っているのか。最近そんなことを悩んでいること。
そしたら耳を疑う返事。
一度も動かない目。鞄を取り上げられたからか少しムッとしている尾田クン。だけど私だって同じ表情になる。
「知ってたって……何で?」
「だから……」
「……あの。だからって?」