コンパスで作る地球



ほこりっぽい階段。日頃はこんな場所を掃除しない。だから窓から日が照と白い短い糸が空気を飛び回るのがよく分かる。しかも妙にカビ臭いのが鼻に付く。


「あいつが余計な気を遣ってるのは中3の始めぐらいに気付いた。俺はあいつと中2から仲良くなったんだ。……まぁ部活で毎日顔は合わせてたけど。」


「それじゃ……中3からずっと何もしてあげなかったの?こないだの学食の時も気付いたんでしょ?表情が悪いことは?だけど保健室に行ったよね?」


中学からの友達なら声を掛けたりすればいいと思う。話聞いてあげればいいじゃん。


「あいつは。そういう事を考えるけど……ちゃんと楽しそうに笑うし仲間だっている。別に良いと思ったんだ。大体学食の時は調子悪い?って聞いたし。」


尾田クンは周りのほこりを手でおいはらう。そうするとほこりがブワッと横に流れた。


調子悪いって聞けばいいもんじゃないよ。良いと思ったって……悪いに決まってる。


「そんなの……嘘付いてるんだよ!素直に言えないだけじゃん。隠してるの!」


「そうすれば良い。隠してるんだろ?それだったら気付いていないフリしてやるんだよ。それが男の友情!」


……男の友情?


バンッと言い話す尾田クン。男は女とは違うってこと?何……これは区別?違う差別だよ?


「…。」


「女みたいに直ぐに自分の気持ちを言って意気投合しないの。男は不器用で格好付けてるんだよ。それなのに。気にすんなとか言ったら治斗のプライドが壊れる。」


堂々と主張する尾田クン。分かった?と私の顔を覗き込む。それにまだ納得していない私の顔を見るとあれれ?と困りだす。



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