片思いの続きは甘いささやき
「ごめんなさいね。
この男、新婦に惚れてたからいらついてるのよ。とうとう他の男のもんになるからって他人にあたらないでよ」
「悠里っ。お前うるさいんだよ」
「だって本当の事だもん、私と付き合いながらも心は透子にしか向けてなかったし。
やな男。
…ね、あなたもそう思うでしょ」
「え…っ」
突然雪美に話しかける悠里に慌ててしまってどう答えていいのかわからなくて。
曖昧に笑う雪美は、相変わらず気持ちが見えない視線を私に向けている喬から逃げるように
「失礼します」
と言って足早にその場を離れた。
逃げながら、心が痛かった。
わかっていたのに。
気づいていたのに。
やっぱり、言葉にして聞かされると予想を超えて悲しい。
喬が透子を好きだったっていう事は、ちゃんとわかってたのに。
…彼女を見つめる優しい瞳を見る度に、まるで
辛さが雪美の胸に打ち込まれるような。
じっと。
せりあがる切なさに耐えていながら。
心のどこかでは、自分の勘違いかも…と都合良く思いこもうとしていた。
でも。
雪美が聞かされた悠里の言葉は、雪美が目をそらしていた現実に違いない。
濠への長い片想いをふっ切って、ようやく好きになれた彼にも好きな女性がいた。
そして…。
泣きそうになる。
どうしてなんだろう。
雪美が想いを寄せる相手が愛しているのは…。
どうしていつも透子さんなんだろう…。
喬の側から逃げ出して飛び込んだのは、誰もいない控室。
ドアを勢いよく閉めた後、背中を預けるとそれまで我慢していた涙が流れてくる。
「どうして…」
嗚咽に近い声が思わず出る…。
「透子さんが好きなら…どうして私を抱くのよ…」
ズルズルとしゃがみ込みながら…雪美は気持ちを落ち着かせる事ができなかった。
この男、新婦に惚れてたからいらついてるのよ。とうとう他の男のもんになるからって他人にあたらないでよ」
「悠里っ。お前うるさいんだよ」
「だって本当の事だもん、私と付き合いながらも心は透子にしか向けてなかったし。
やな男。
…ね、あなたもそう思うでしょ」
「え…っ」
突然雪美に話しかける悠里に慌ててしまってどう答えていいのかわからなくて。
曖昧に笑う雪美は、相変わらず気持ちが見えない視線を私に向けている喬から逃げるように
「失礼します」
と言って足早にその場を離れた。
逃げながら、心が痛かった。
わかっていたのに。
気づいていたのに。
やっぱり、言葉にして聞かされると予想を超えて悲しい。
喬が透子を好きだったっていう事は、ちゃんとわかってたのに。
…彼女を見つめる優しい瞳を見る度に、まるで
辛さが雪美の胸に打ち込まれるような。
じっと。
せりあがる切なさに耐えていながら。
心のどこかでは、自分の勘違いかも…と都合良く思いこもうとしていた。
でも。
雪美が聞かされた悠里の言葉は、雪美が目をそらしていた現実に違いない。
濠への長い片想いをふっ切って、ようやく好きになれた彼にも好きな女性がいた。
そして…。
泣きそうになる。
どうしてなんだろう。
雪美が想いを寄せる相手が愛しているのは…。
どうしていつも透子さんなんだろう…。
喬の側から逃げ出して飛び込んだのは、誰もいない控室。
ドアを勢いよく閉めた後、背中を預けるとそれまで我慢していた涙が流れてくる。
「どうして…」
嗚咽に近い声が思わず出る…。
「透子さんが好きなら…どうして私を抱くのよ…」
ズルズルとしゃがみ込みながら…雪美は気持ちを落ち着かせる事ができなかった。