最低の恋を、してみました。
ナオの髪をハサミでちょっとずつ切っていくうちに、だんだんと形になってきた。



別に変な髪型にはなってない。



ホッとする。



と言っても、切ったのは耳周りだけ。



変になりようもなかったんやけど。



「はい、終わり」



ナオは鏡を見ながら自分の髪を触る。



大丈夫かな。



緊張した。



「たぶん、これで大丈夫」



ナオはニコッと笑った。



満足したらしい。



あー、良かった。



突然、くるっとあたしの方を向いた。



「何?」



あたしはちょっと上体を反らす。



顔が、顔が近いです。
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