秘密な結婚
会社の前に出て

行き先の方向を迷っていると、


向こうから駆けてくる

スーツ姿の男性………。


え……あれは……、


拓真……?


「紗和っ!」

それが拓真だと確認した瞬間、

彼が私の身体をその胸に

強く抱き締めた。


「!!」

驚きで声が出ない私の肩に

息を切らせながら顔を埋めて

彼は私にしがみつく。


「た、…拓真…?」





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