秘密な結婚
「あ、…あ…、す、すみません…」
彼女は間違いを厳しく指摘する俺を
うるうると、今にも泣き出しそうな目で
見上げながら言い訳を探そうとしている。
「あの、…アキノ重機は
初めての受注で……」
「はあ!?
初めての取引先の契約は
随時、営業からデータが
更新されてくるだろ?
確認しなかったのか!?」
「あ…、私…」
彼女の大きな瞳から
ポロポロと流れ出る光る雫。
それを見ると、つい……、
もう、いいよ、と言って
抱き締めてあげたくなる……。