そのプレゼント、プライスレス

私の不安をよそに、その二週間後、彼からいつものように呼び出された。




「マジでごめんね」



――7月26日


彼が、申し訳なさそうに謝る。
べつに、謝る必要ないのにね。


いつの間にか、最後に逢ってから一ヶ月も経っていた。

いつものマック。


別に、どこにも行けなくていい。
君に逢えれば、それだけでいい。


「いいよ、べつに」


二週間も前の私の誕生日を流さずにしっかりそう言ってくれるだけでうれしい。

今は、君に逢えたことが嬉しい。

そう思うと、彼を責める必要なんて全くない。


嬉しい反面、あの時の友人の言葉が頭を駆け巡る。

愛ちょうだいなんて、言える訳ない。

いちばん良いのは、彼が私に『誕生日なに欲しい?』って聞いてこないことなんだけど。

いや、それはそれで寂しいけど……



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