ナツの夏





それから更に数日、私はアルバイトに勤しんだ。


常連さんとはすっかり仲良しだ。




「なっちゃん、いつまでいるの?」




最近は必ずこう聞かれる。


そして、いよいよ「明日です」と応える日が来てしまっていた。




「なっちゃんが居なくなったら、寂しいわぁ」


「おばあちゃん、元気でいてくださいね」




私がそう言うと、しわくちゃの手で私の手を握りしめた。


ひんやりとしていて、気持ちの良い手だった。


またこの手を握れる日は来るのだろうか。


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