ナツの夏



が、思いがけず皐月と目が合ってしまった。


すると、じっと私を見て、突然


「ナツ」


と言った。私の心拍数ははねあがった。




「って名前、なっちゃん気に入ってるみたいだよ」




皐月はそう言葉を続け、先生に視線を移した。


目を白黒させている私に、先生は優しく微笑んだ。




「…良かった…」




先生はただひとこと、そう言った。


そのひとことで、十分だった。


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